みんな大好き007シリーズの、
ロジャー・ムーア版ボンドの最後の作品『美しき獲物たち』。
ジェームズ・ボンドのファンじゃなくても観たことがあるんじゃないでしょうか?
ちょっとここで、歴代の007(ゼロ・ゼロ・セブン)を振り返ってみましょう。
覚悟はいいか?俺はできてる。
1
ドクター・ノオ『007は殺しの番号』【1962年】
ジェームズ・ボンド(以下略):ショーン・コネリー
ボンドガール(以下略):アーシュラ・アンドレス
2
ロシアより愛をこめて『007危機一発』【1963】
ショーン・コネリー
ダニエラ・ビランキ
3
ゴールドフィンガー【1964】
ショーン・コネリー
オナー・ブラックマン
4
サンダーボール作戦【1965】
ショーン・コネリー
クロディーヌ・オージュ
5
007は二度死ぬ【1967】
ショーン・コネリー
若林映子/浜美枝
6
女王陛下の007【1969】
ジョージ・レーゼンビー
ダイアナ・リグ
7
ダイヤモンドは永遠に【1971】
ショーン・コネリー
ジル・セント・ジョン
8
死ぬのは奴らだ【1973】
ロジャー・ムーア
ジェーン・シーモア
9
黄金銃を持つ男【1974】
ロジャー・ムーア
ブリット・エクランド
10
私を愛したスパイ【1977】
ロジャー・ムーア
バーバラ・バック
11
ムーンレイカー【1979】
ロジャー・ムーア
ロイス・チャイルズ
12
ユア・アイズ・オンリー【1981】
ロジャー・ムーア
キャロル・ブーケ
13
オクトパシー【1983】
ロジャー・ムーア
モード・アダムス
14
美しき獲物たち【1985】
ロジャー・ムーア
タニア・ロバーツ
15
リビング・デイライツ【1987】
ティモシー・ダルトン
マリアム・ダボ
16
消されたライセンス【1989】
ティモシー・ダルトン
キャリー・ロウエル
17
ゴールデンアイ【1995】
ピアース・ブロスナン
イザベラ・スコルプコ
18
トゥモロー・ネバー・ダイ【1997】
ピアース・ブロスナン
ミシェル・ヨー
19
ワールド・イズ・ノット・イナフ【1999】
ピアース・ブロスナン
ソフィー・マルソー
20
ダイ・アナザー・デー【2002】
ピアース・ブロスナン
ハル・ベリー
21
007 カジノ・ロワイヤル【2006】
ダニエル・クレイグ
エヴァ・グリーン
22
007 慰めの報酬【2008】
ダニエル・クレイグ
オルガ・キュリレンコ
23
007 スカイフォール【2012】
ダニエル・クレイグ
ベレニス・マーロウ
24
007 スペクター【2015】
ダニエル・クレイグ
レア・セドゥ&モニカ・ベルッチ
多っ。
自分でやっておいてなんですが、24作品もあるのか・・・すごすぎる。
最近の方は、ゴールデンアイ以前の007は、あまり知らないかもですね。
さて、そんな「ドラマかよっ」ってくらい作品数のある007なのですが、やはりジェームズ・ボンドの漢を超越したカッコ良さと、あのスタイルのまま、陸海空を戦い抜くスタイリッシュさが見どころ。うんまぁ、ボンドならできるよね。と納得してしまうのが恐ろしい。
その中でも、かなーり古いのですが、今回取り上げたいのは14作品目の「美しき獲物たち」。
アクションシーン満載のなか、車ごと水中に落ちてボンド、命の危機!
ここでめちゃくちゃ気になるシーンが……
タイヤから空気を吸ってる!?
「さすがボンド!機転が違う!スタイリッシュ空気確保!」と映画を見ているときは疑問にも思わないのですが、よくよく考えてみると、ん?これ、いける?とか思っちゃったワケです。
実際にタイヤから空気を出して水中で息ができるのか、調査してみました。
結論から言うと不可能。
理由はタイヤのバルブにあります。
空気入れや浮き輪なんかもそうですが、空気を閉じ込めるものには逆流防止の弁がついてるもの。
車のタイヤのバルブも例にもれず弁がついているわけです。
タイヤの中の空気を出すには、バルブステム(筒状の部分)の中にある小さなピンを中に押し込む必要があります。
あんな小さい筒の中には小指すら入りません。
したがってバルブキャップを開けるどころか、バルブに口をつけて全力で吸っても、空気を吸いだすなんて無理というわけです。
「ナイフとかでタイヤを切ったりバルブステムを外せばワンチャンあるんじゃ?」なんて考えましたね?
あの丈夫なタイヤに穴を開けるのが至難の業、地上で腰を落として最大腕力で挑むレベルです。仮にタイヤに穴を開けれても、その穴を手か口でうまいこと塞いで調節しつつ呼吸・・・・・・やっぱり無理!
残念ながら、「水中で車のタイヤから空気を確保」は、ボンドのように主人公補正がかかってないとできない芸当のようです。
いやどうだろう、1985年の時点では、もしかしたらタイヤ技術も未発達で、そんなこともできちゃったのかもしれないけど、少なくとも、現代の自動車のタイヤでは絶対に無理なので、車ごと水の中に落ちたときは、まずは慌てず騒がず(無理だけど)、車の中から脱出して(無理だと思うけど)、上方を確かめて、水面に浮上することを考えましょう。一般人なら、水面に出た途端に撃たれる、とかはないので、この対処で問題ありません。
間違っても、
そうだ、タイヤの空気を吸おう。
とか思っちゃ駄目です。無理なので。
ところで。
ジェームズ・ボンドと言えば、スーツ姿でどんなアクションもこなしますが、良く破れないな、と思ったことありません?
前職のとき、会社のBOSSが「007みたいでカッコイイ!」という理由だけで、サバゲーにアルマーニのスーツで来たことがあるんですが、1ゲームでスーツはズタボロになり、動きづらいわ破れまくるわで、そりゃ大変でした。いやまぁ、そりゃそうでしょうとも。
実はジェームズ・ボンドのスーツはMI6(イギリス秘密情報部)の用意した強化スーツなん!?とかも思うワケですが、そんな描写は何処にもないですし、おそらくマジで通常のスーツ。全てがスタイリッシュ、さすがボンドさんです。(実際の撮影では、スーツが破れるので85着分の替えがあったとか、そういう裏話は僕には聞こえません。)
男として、あれくらい任務に忠実に生きるってのは、やはり憧れてしまいますよね。
そうそう、いつの日か、どうしても言ってみたい台詞があるんですよ。
「A martini. Shaken, not stirred.」(「マティーニを。ステアせずシェイクして」)
こねぇ~!そんな日、こねぇ~!
サバイバルポイント
水中の車のタイヤから空気は確保できない。水面に出ることだけを考えよう!