おばけなんかないさ!
おばけなんてうそさ!
髪を洗っている時に感じる背後の不安から、帰宅後に漂う部屋の違和感まで。
今回は、日常に起こる不思議な現象を理解してサバイバルするための漫画を3つご紹介します。
寺生まれのTさんに相談する前に、ちょっとこれ読んで落ち着いてみてください。
『妖怪ハンターシリーズ』
著者:諸星大二郎
掲載誌:週刊少年ジャンプ 他
出版社:集英社 他
文庫版全3巻など
『妖怪ハンターシリーズ』あらすじ
各地で起こる不思議な事件の背景に隠された事実を、民俗学や考古学の視点で読み解いていく孤高の考古学者・稗田礼二郎(ひえだれいじろう)の活躍を描いたシリーズ。
1974年から各誌で連載され、読み切りのスピンオフもある長寿作品です。
『妖怪ハンターシリーズ』おすすめポイント
タイトルが「ハンター」となっていますが、これは大人の事情によるもの。
主人公が特殊能力で妖怪を捕まえるわけではありません。
彼はあくまで学者であり、事象を見極め、判断する立場にあります。
もし、あなたの周りで不思議な現象が起こったのなら・・・
そのときは、正体を見極めて、正しく行動すればそれで十分です。
たいていの物事は「分からない」から恐ろしいのであって、正体が分かれば対処法も見えてきます。
とにかくまずは見極めること。
案外、枯れ尾花だったりするものです。
『ディスコミュニケーション』
著者:植芝理一
掲載誌:アフタヌーン
出版社:講談社
単行本全17巻
『ディスコミュニケーション』あらすじ
女子高生・戸川安里香のボーイフレンド・松笛くんは、キツネのお面を被った少し変わった男の子。
二人の周りには、はいつも不思議な出来事がいっぱい。
そんな出来事を豊富な知識で解き明かしていく松笛くんと、「私はどうして松笛くんを好きになったんだろう?」という謎の答えを探す戸川の摩訶不思議恋愛漫画。
『ディスコミュニケーション』おすすめポイント
不思議な現象というのは、実は私たちの心理がそうさせていることも多々あります。
実は、自分の中にあるトラウマや願望が認知を歪ませ、まるでおかしなことが起きたように感じるという。
ヒロイン・戸川の謎「私はどうして松笛くんを好きになったんだろう?」という心の不思議がこの作品のメインテーマ。
心がいかに深く、広く、複雑であるかということが、曼荼羅のようなビジュアルやユニークなエピソードを通じて描かれています。
深く、広く、複雑な心のどこかへ迷い込んだ時、私たちは不思議な体験をしたと感じているのかもしれません。
『死びとの恋わずらい』
著者:伊藤潤二
掲載誌:ネムキ
出版社:朝日新聞出版
単行本全1巻
『死びとの恋わずらい』あらすじ
深田龍介は、幼い頃に暮らしていた地方都市へ帰ってきました。
この霧深い町には「辻占(つじうら)」という風習があり、現在も少年少女の関心事となっていることを、再会した初恋相手のみどりから聞かされます。
しかし、龍介にとって「辻占」は忌まわしい過去を思い出させるものであり、「辻占」こそがすべての事件のきっかけだったのでした・・・
『死びとの恋わずらい』おすすめポイント
もちろん、閉鎖的な町の空気感や四つ辻の美少年やらもおっかねえわけなんです。
ですが、一番おっかねえのは人間です。
ありがちな結論で申し訳ありませんが、やっぱり人間、超怖い。
薄皮の下に狂気を持ちながら、今はまだ穏やかに微笑んでいる・・・
そんな人間の怖さにぞわぞわする作品です。
不思議な何事かの正体が、あなたの狂気でないとは限りませんよ!
サバイバルポイント
今回ご紹介した漫画を読んで「なるほど」と思うことがあるのなら、解決できる問題もあるでしょう。
しかし!
帰宅した部屋に違和感がある場合は、ダッシュで外へ逃げたほうがいいかも。
くれぐれも戸締まりにはご用心ください。