「酒は百薬の長」と言われ、適量はむしろ体に良いとされていますが、その適量は思いのほか少量。
そのうえ、お酒の依存性は思いのほか強力で、適量を守るのは難しいわけなんですが。
ゆえに「万病のもと」とも言われるわけで。
酒は飲んでも飲まれるな。
年末の夜の街をサバイバルするために必須の知恵「お酒とのつきあい方」を知ることができる漫画を3つ集めました。
肝臓を守ってレッツサバイバル!
『おやすみカラスまた来てね』
著者:いくえみ綾
掲載誌:月刊!コミックスピリッツ
出版社:小学館
単行本5巻まで発売中
『おやすみカラスまた来てね』あらすじ
十川善十は元バーテンダーで現無職。
それまで、何くれとなく善十の面倒を見てくれていた恋人がいましたが、ついにもう来るなと言われてしまいます。
失意の善十が飲み歩いた末、ふらふらとたどり着いたのは、おそろしく雰囲気の良いオーセンティックバー。
マスターの佇まい、スコッチの味、店の空気感・・・
そのすべてに感激した善十は思わず「ここで働かせてください」とマスターに頼みます。
翌日、約束の時間に再びバーを訪れた善十でしたが、居たのは初老のマスターではなく、若い女性。
なんと女性はマスターの娘で、今日はマスターの初七日だというのですが・・・
『おやすみカラスまた来てね』おすすめポイント
主人公・善十は元バーテンダーとはいうものの、その実は「パブ男」。
お客のおごりがギャラになるという、まさにお酒に飲まれちゃうのがお仕事だったのです。
一方、善十にとって運命の出会いとなったオーセンティックバー「一白玆」はまさに大人の社交場。
三流バーテンダーモドキだった善十は、ここで本物のバーテンダーへと少しずつ成長していきます。
善十の成長や先輩バーテンダー言葉に、こちらも客としてのあり方、お酒との上手なつきあい方について考えさせられます。
『まどろみバーメイド』
著者:早川パオ
掲載誌:週刊漫画TIMES
出版社:芳文社
単行本7巻まで発売中
『まどろみバーメイド』あらすじ
共同生活を営む月川雪、伊吹騎帆、陽乃崎日代子の三人は、バーメイド。
雪は自らの屋台バーで、騎帆は老舗ホテルで、日代子はフレアバーテンダーとして、それぞれ腕を振るっています。
カクテルを通じて、様々な人々の思いを描いた作品。
『まどろみバーメイド』おすすめポイント
「バーメイド」とは、女性バーテンダーのこと。
3人のバーメイドは、ときに無理難題とも言えるオーダーに応え、ときにお互いの技量を競い合い、実に様々なカクテルを作ってみせてくれます。
こんな気分にはこんなお酒。
こんなときにはこんなお酒。
読むだけで、自然にカクテルにまつわるあれこれが学べます
シチュエーションに合わせたお酒選びが、きっと上手になるはずです。
『もやしもん』
著者:石川雅之
掲載誌:イブニング
出版社:講談社
単行本全13巻
『もやしもん』あらすじ
種麹屋の息子・沢木惣右衛門直保には不思議な能力がありました。
それは、肉眼で菌を見ることができ、しかも菌とコミュニケーションがとれるという能力。
彼は、本来であれば継ぐはずのなかった実家の後継者として、祖父の友人である教授の元で学ぶことになります。
某農業大学を舞台に、菌に囲まれた学園生活を描いた作品。
『もやしもん』おすすめポイント
専門性の高い分野にクローズアップした作品の魅力は、分野ならではの学識を得られることだけでなく、キャラクターのユニークさにもあると思います。
『もやしもん』も、主人公の参加する発酵蔵のメンバーを中心に、多くの個性的なキャラクターが登場。
特に、「菌」が動き回り話しかけてくる人格を持ったキャラクターとして登場するのは『もやしもん』ならではでしょう。
「菌」が登場するということで、この作品には「発酵」という点から見たお酒の知識が非常に豊富。
科学の目で見たお酒について、楽しく知ることができます。
サバイバルポイント
ここでちょっと怖めの事実を。
依存性物質のプロ集団・イギリス薬物乱用諮問委員会の会長を務めたこともある精神科医および神経精神薬理学者のデビッド・ジョン・ナット氏の研究によると、アルコールの依存性は1位ヘロインに次いで第2位!
「使用者と社会に対して有害な物質」部門ではなんと堂々の第1位!!
飲んだくれていいのは飲めば飲むほど強くなる酔拳の名手・蘇化子だけ!!!
ちなみに、映画「酔拳」でジャッキー・チェンの顔が酔ったように赤いのは「撮影前に逆立ちして頭部に血液を集めていたから」という豆知識をここに置いておきますね。
たまに、こういうしょうもない豆知識やうんちくでお茶を濁して、いらんお酒を回避できたりすることもあるものです。