「新しい生活様式」が提唱され、世の中は大きな転換期を迎えています。
未来の生活を考えるにあたっては、逆に「過去を見直すこと」がヒントになるかもしれません。
あるいは、安らぎになるかもしれません。
ということで、「あの頃はこんなだったな・・・」と思わず懐かしくなる、小学生が主人公の漫画「女子編」をお届けします。
すべて女性作家による作品です。
『岡崎に捧ぐ』
著者:山本さほ
掲載誌:ビッグコミックスペリオール
出版社:小学館
単行本全5巻
『岡崎に捧ぐ』あらすじ
ちょっと変わったクラスメイトの岡崎さん。
最初は印象の良くなかった岡崎さんですが、ふとしたきっかけでお邪魔した彼女の家は天国だった?
主人公と岡崎さんの小学生時代からの人生を描く、幼馴染みプライベート切り売り漫画。
『岡崎に捧ぐ』おすすめポイント
共感ポイントは、転校生、ファミコン、幼馴染み、家庭環境、夢。
とても情報が濃くて細かいので、きっと同世代なら「これ持ってた」「これ知ってる」「これやってた」と、あるあるの連続になりそう。
他世代であっても、自分の頃はどうだったかを振り返ってしまうことでしょう。
小学生時代の自分を構成していたものを思い出すことで、これからの自分が見えてくるかも。
作中、成長した主人公がそうやって自分の本当にやりたいことを見つめ直し、ブレイクスルーするエピソードも登場します。
ノスタルジーに浸るだけでなく、そこからの一歩につながる作品です。
『Papa told me』
著者:榛野なな恵
掲載誌:ヤングユー → コーラス → Cocohana
出版社:集英社
単行本27巻まで発売中
『Papa told me』あらすじ
主人公・的場知世は、小説家の父と二人暮らしの小学生。
仲良しの叔母、学校のお友達、街で出会う人々・・・
たくさんの人々に囲まれて、知世と父は明るく楽しく暮らしています。
自由で創造的な父子家庭を目指す知世と父の日常を、一話完結型で描いたホームドラマ。
『Papa told me』おすすめポイント
共感ポイントは、父子家庭、都会、電車通学、おしゃれ。
知世ちゃんはとてもおしゃれで気が利く、しっかりした女の子。
知世ちゃんとお友達は、ときに辛辣な世間話をしてはさらりと真理を語ることもあるし、聞き分けが良いこともあります。
こういう子どもの姿を見て、大人は「おませさん」だの「年齢不詳」だのと評価したがりますが、子どもは案外、大人の事情も、世間の都合も、理不尽も、偏見も「わかってる」のです。
子ども騙しは好まないけど、大人を傷つけないように気をつかってるだけなんです。
子どもの頃に感じていた「子どもは案外わかってるんだよ」っていう気持ちを思い出す作品です。
『がんこちゃん』
著者:萩岩睦美
掲載誌:YOU
出版社:集英社
単行本全6巻(6巻はデジタルオリジナル版)
『がんこちゃん』あらすじ
峰岸元子(もとこ)は、父・母・弟と暮らす小学生の女の子。通称「がんこ」。
我が道を行くタイプで、ちょっぴりがんこながんこちゃんは元気が過ぎて、ときにトラブルメーカーになってしまうことも。
いつもにぎやかながんこちゃんと、その家族を描いたホームコメディ。
『がんこちゃん』おすすめポイント
共感ポイントは、お転婆、マイペース、姉弟、郊外。
お転婆で元気いっぱいな女の子、がんこちゃん。
一見、何の悩みも無さそうで、心身ともに頑丈なのだと思われがち。
ですが、がんこちゃんの自由奔放に見える行動の数々は、彼女の感受性の豊さや感覚の繊細さによるものでもあります。
それゆえに、ときに心を痛めたり、またあるときは理解されずに苦しんだりするのです。
そんながんこちゃんの気持ちに寄り添うエピソードに救われる人は多いのではないでしょうか。
サバイバルポイント
あるあるエピソードや「あのときってこうだったなー」という気持ちを共感することで、「誰かにわかってもらえた」という安心感や自己肯定感が生まれます。
安心感や自己肯定感は免疫力アップにつながると言われていますし、今後の変化に備える強さを与えてくれるかもしれません。
こども時代を思い出す漫画を読んで、しばしゆったり過ごしてみてはいかがでしょうか。