マンガ・アニメを観て生き残れ!

マンガ『鉄腕アダム』を読んで強く・速く・高く・遠くを実現する方法を学ぶ

[WRITER] ダクトテープ

 

人類は常に「できるだけ強く、速く、高く、遠く」を目指してきました。
そうして進化し、文明を築き、文化を育み、現在に至るわけです。

つまり、「より強く、より速く、より高く、より遠く!」を目指すことは、自然とサバイバルにつながるのではないかと。

ということで。
人類の原点に立ち返ったサバイバルを考えてみようではありませんか!

テキストは漫画『鉄腕アダム』

ところで、みなさん。

おもしろくってためになるSF漫画『鉄腕アダム』が、先日ついに完結したことをご存じでしょうか。

吾嬬竜孝先生による、ジャンププラス連載作品。
ジャンプコミックス全4巻が絶賛発売中です。

 

アダムは、どこからか地球へ向かって飛来する謎の存在「蝶」から人類を護るヒューマノイド。
そして、超知的生命体へと進化する可能性を秘めた存在でした。
最終巻、彼はまさに人類のしようとしたこと・・・つまり「強く、速く、高く、遠く」を実現し、とても速く、とても遠くへと行ってしまいます。

とても遠いところには、原始の星がありました。
そこで出会った生命に、彼は迷いながらもさまざまな知恵を与えていきます。

 

そのなかの一つが「アトラトル」

日本語で「投槍器(とうそうき)です。

 

アトラトルは槍を遠くに飛ばす武器

アトラトルは狩猟の効率をあげ、原始の星の生命に充分な食料をもたらしました。
そして、生命は文明を築きあげていったのです。

 

生命を発展させるきっかけとなったアトラトル(投槍器)。

 

「投げる」「槍」「器」ということで、鉄腕アダムも説明していますが、槍を遠くに投てきするための道具です。
何でも漢字にすると分かりやすくなるな!

 

6万~10万年前の発明で、アステカを中心とした中央アメリカで使用されていた武器です。
その形状は、地域や部族によって各種あるようですが、アダムが与えたものは棒の端に槍をひっかけるタイプ。

 

槍と、アトラトルに加工する棒切れが2本あればできてしまいます。

 

アトラトルのレシピ

(1)Y字状の小枝の付いた握りやすい太さの木の棒をアトラトル本体として用意し、Y字の節の下をカット。
(2)根本を3cm~5cm残して、小枝の先をカット。
(3)アトラトル本体の完成サイズが手首~肘までの長さの約1.5倍くらいになるよう、不要部分をカット。
(4)細い棒の先端を削り、尖らせて槍に加工。
(5)槍の石突(いしづき)部分に凹みをつけ、アトラトル本体の小枝の根元に引っかけやすいように加工。

もっともシンプルなアトラトルはこれで完成。

詳しくはこちらを。

石を使った作業工程も、サバイバルの参考になりそうですね。

 

アトラトルの使い方

槍の石突をアトラトル後端の根元の突起に引っかけて指で支え、そのまま真っ直ぐに投げます。
すると、投げる腕の長さが倍になり、テコの原理が働くことで飛距離が大幅に延びるというわけです。

 

ところで、漫画『マスターキートン』の第6話「砂漠のカーリマン」にも、真顔がかわいい鳥型のアトラトルが登場するのですが、
タクラマカン砂漠の遺跡で見つかったというこのアトラトルは、鳥の冠羽に石突を引っかけるようになってました。

ファンシー!

 

マンモス絶滅の原因はアトラトル!?

実はこのアトラトル、ある生物を絶滅に追いやったと予想されるほど、狩猟効率の良い道具なのです。

ある生物とは、マンモス
「まんが肉」のマンモスです。

アトラトルによる飛距離がどれくらいかと言うと、常人でも100mを越えるそう。
一般的な成人男性が投げて130m飛ぶこともあるようです。

 

ちなみに、陸上競技「槍投げ」の男子世界記録は、1996年のヤン・ゼレズニーによる98.48m。
アトラトルを使えば、オリンピック級の飛距離を出せるというわけです。
これで、危険なマンモスに必要以上に近づくことなく槍を打ち込むことができます。

 

また、鉄腕アダムにも描かれていたように、
危険を察知する能力に優れた動物の狩猟において、より遠くから狙うことができるので有利です。

 

実際に、背骨まで奥深く槍が刺さったマンモスが発見されたことがありましたが、これはアトラトルによるものと言われています。
マンモスの分厚い皮と肉を突き通すほどの威力があったことが分かりますね。

 

このような優れた性能によって「マンモスを狩り尽くしてしまったのでは説」があるアトラトル。
つまり、ただの棒切れを、飛距離と破壊力のある武器に変えることができるのがアトラトルなのです。

 

靴べらはアトラトルとして使えるのか?

日常生活で使用している道具が、アトラトルの代わりになることがあります。

その道具が「靴べら」です。

 

靴のかかとを踏むのは言語道断ですが、もしもの場合にアトラトルとして使えることを思うと、ますます靴べらの大切さが増してきます。
増してきませんか?
増してきますよね。

こういう「生活用品でバトル」みたいなの、しびれる憧れる!

 

まとめ

アトラトルで獲物を狩るもよし。
危険な大型生物を威嚇するもよし。
川の対岸へ通信を試みてもよし。
非常時に己の居場所を知らせてもよし。

とにかく、離れた場所から威力を発揮できるのですから、工夫次第でいろいろと使えそうです。

「より強く、より速く、より高く、より遠く!」を可能にする道具、アトラトル。

作り方はシンプルで、靴べらでも代用可能。

もしものときのサバイバルのために、ぜひ覚えておきましょう!

サバイバルポイント

腕が長い人のほうが速い球を投げやすいということですね。

大谷くん、腕長いもんな。