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マンガ『くろのロワイヤル』を読んで盗撮から身を護る方法を学ぶ

[WRITER] ダクトテープ

 

直接的な命の危機ではないものの、魂の危機というものがあります。

それは尊厳の冒とく。

人としての何かを失うことは、肉体的な生存が維持できたとしても、死と呼べる状態へと追い込まれます。

 

例えば、盗撮。

プライベートを覗き見されるだけでなく、SNSなどで拡散されるおそれさえある、まさに尊厳の危機です。

盗撮被害を受けないために、または受けたときのために、できることを知ってサバイバルしていきましょう!

 

テキストは漫画『くろのロワイヤル』

 

木下由一作で、『マガジンspecial』2009年~2012年連載の漫画。

コミックス『くろのロワイヤル おはよう』が発刊されていますが・・・

「おはよう」というからには「こんにちは」「こんばんわ」「おやすみ」以下続刊を待っているのですが、どうなった?

ミルヒの活躍どうなった!

 

主人公はショボい系無個性男子・ひとし。

ヒロインは片目隠れ系クーデレ美少女・鮫島くろの。まな板。

くろのが魔女であるという秘密を知ってしまったひとしが、くろのの屋敷に監禁され、発電用の歯車を回すことになり、命を狙われ、ようせい探しを手伝うことになるという・・・

 

魔女っこと暮らすラブコメを装ったギャグ漫画です。

ただし、女の子のかわいさはガチ。

 

「Royale.5」を見ていきましょう!

 

 

くろのと一緒に住むことになり、ラブコメの主人公っぽいポジションになったひとしですが、大いなる不満がありました。

それは、ラブコメにありがちな「ときめきハプニング」が起こらないこと。

 

同じように、ちょっと不思議な女の子と一緒に暮らすことになっちゃう、うらやまけしからん漫画『To LOVEる』ほどとは言いませんが、
1/10000000くらいの何かはあってもいいじゃないか!と思うのが人の子というものです。

 

でも、悲しいかな、ラブコメである前にギャグ漫画なのよね。

 

「Royale.4」でくろのに怒られてしまうひとしは、仲直り(&ときめきハプニング)のためにようせい探しをしながら歩いていました。

ようせいとは、くろのがおじいさまの跡を継ぐために集めている小さな生き物です。

 

さて、実に漫画らしい都合の良さで、ようせいが登場すると、通りすがりの女子にときめきハプニング系いたずらをスタート。

ときめきハプニングに餓えていたひとしは、その様子を目の当たりにすると、だらしない表情になっていきます。

 

さらなるときめきハプニングを楽しみたい気持ちをなんとか抑え、ようせいを捕まえたひとし。

そこへ、くろのの親戚でありライバルであり巨乳であり、やっぱり魔女っこの鯨井えみるがやって来ます。

 

これまた、実に漫画らしい都合の良さ。良きかな良きかな。

えみるは、特定の箇所をひとしに押しつけてグイグイきます。

しかも、特定の箇所をチラっと強調し、ようせいを奪おうとしてきます。

 

これは「To LOVEる」みたいな展開でうらやまけしからん!

どんどんだらしない表情になっていくひとし。

 

しかし、ヒロインのライバル&巨乳キャラであるえみるが、ときめきハプニングの餌食になるのは自然の理というもの。

えみるのときめきハプニングを間近で見ていたひとしは、だらしない表情どころか諸事情(オブラート)で動けなくなり、ようせいを取り逃がしてしまうのでした。

 

さて。

帰宅すると、まっくらな部屋にひとり佇むくろのの姿。

ひとしの帰りが遅かったため、歯車が回らず停電していたのです。

 

帰りが遅くなって停電するわ、ようせいを逃がしてしまうわ。

どちらも、ときめきハプニングをひとしがガッツリ楽しんでしまったせいなのですが・・・

 

ひとしは「ようせい探しに夢中になって」と、帰宅が遅かったこと言い訳をします。

さらに、「結局一匹もいなくてさ・・・」と、逃がしたことを隠蔽しますが・・・

 

そんな嘘はすべて無駄無駄無駄アアアアア!

 

くろのはひとしに「一緒にビデオでも観ない?」と誘います。

一瞬、いろいろ期待したひとしでしたが、スクリーンに映ったのは、ときめきハプニングを堪能し、だらしない表情になり、さらに諸事情で動けなくなるような事態に陥ったうえ、ようせいを逃がしてしまった情けない自分の姿だったのです。

 

実は、ひとしはずっと盗撮されていたのです。

 

くろのが魔法で盗撮したのか?

いいえ、現実でも実現可能な盗撮です。

 

ひとしを追跡し、盗撮していたのは、くろのに依頼されたおばあさん(トメさん)。

ギャラは練馬大根です。

たしかに背景をよく見ると、ずーーーーっとカートを持ったトメさんが確認できます。

 

ここで、トメさんすぐ見つかるじゃんと思った人は要注意

知らず知らずのうちに盗撮の被害を受けているのは、あなたのような人かもしれません。

 

カートを持ったおばあさん。

商店街を歩くおばあさん。

公園のベンチで休むおばあさん。

どのシーンでも、トメさんは一介のおばあさんとしてナチュラルに背景に溶け込んでいて、見逃してしまいがち。

 

常に警戒してないと盗撮には気付けない!

 

「トメさん、すぐ見つかるじゃん」と思うのは、トメさんがいることを知っているうえで探すから。

「おばあさんを探せ!」と言われて読むのなら、簡単に見つかりますが、

初見で読んで、トメさんが常にいることに気が付くことはまずないと思います。

 

つまり、常にあなたを見ている誰かがいたとしても、

意識して警戒していないかぎり、気づかないものだと見て良いでしょう。

 

また、トメさんはカートにカメラを仕込んでいました。

カートはおばあさんとの相性の良いアイテムで、偽装としてはかなり良い選択です。

 

トメさんが使用したカートに近いアイテムとしてはバッグがあります。

小さな穴を開けて、そこからカメラを覗かせて撮影するという方法は非常に古典的。

小さいながら穴があるとなると、意外と見つけやすい&見つかりやすい盗撮の方法だと言えます。

 

初めは気付かなかったトメさんのことも意識をして探せば見つかるように、意識して周囲を観察することで、不自然に自分の視界に「居る人物」、あるいは「在る物品」に気付く確率はアップします。

トイレなどに入った際に、不自然な場所に紙袋や穴がないかチェックする習慣を持つのも、盗撮被害を未然に防ぐことにつながるはずです。

 

常に周囲を観察し違和感を察知すること。

盗撮にかぎらず、サバイバルの基本ですね。

 

もし盗撮被害にあってしまったら・・・

 

 

近年、カメラの小型化&高性能化は留まるところを知りません。

なかには、ペン型カメラやメガネ型カメラなど、ミッションインポッシブルもかくやという盗撮カメラが実在し、入手しようと思えば、わりと簡単に手に入ったりします。

日常性が高く、小型で、背景に馴染みまくるペンやメガネに仕込まれたカメラに気付くのはもはや不可能に近いでしょう。

 

そこで、もし盗撮被害にあってしまったらどうするべきか?についても触れておきます。

 

まずは、警察に被害届を出しましょう。

被害届は証拠が無くても出すことができます。

 

被害届を出しても、犯人が見つからないこともありますし、証拠不十分になることもあります。

また、聞き込みのために時間をとられたり、精神的な苦痛を味わったりと、被害者であるあなたにも相当な負担がかかります。

 

しかし、盗撮は常習性が高く、同一犯による繰り返しの犯行が多い傾向にあります。

被害届を出すことで、常習犯の発見、余罪の発見の可能性が高まりますし、初犯であれば処罰あるいは厳重注意を受けることで再犯防止にもなります。

被害届を出すことは、被害の連鎖を断ち切るためにもとても重要なことなのです。

 

物理的な生命活動の維持のみがサバイバルではありません。

人間の尊厳を守る「魂のサバイバル」を目指すためには、周囲の観察を怠らないこと。

観察し、警戒するためには、どのような技術があるのか?常に情報をアップデートすることも重要です。

そして、被害にあったときには被害届を提出する勇気を持ちましょう。

 

まとめ

 

ということで。

ね?『くろのロワイヤル』ってためになる漫画でしょ?

人間の尊厳を守るためのサバイバル知識が身に付く教養漫画『くろのロワイヤル』!

 

ミルヒのエピソードがちゃんと載ってる完全版をひっそりと待っています。はよ。

サバイバルポイント

盗撮はしたことはありませんが、留守中にペットの安否を確認するカメラを使っていたことがあります。

外でスマホから部屋の様子を確認してみると・・・

あんなことやこんなこと、あまつさえ、そんなことまで!!!

これも言ってみれば、ペットを被害者とする盗撮ですが、ダメージを受けたのは盗撮した俺のほうかも。。