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マンガ『蟻の王』を読んでサバイバルできる帰宅の心構えを学ぶ

[WRITER] ダクトテープ

 

どんなに強い主人公でも、サバイバルのためには用心していることがある。

それを教えてくれる漫画があります。

 

塚脇永久原作、伊藤龍漫画による『蟻の王』。

月刊少年チャンピオン連載の漫画で、現在7巻(アイドル編)まで発売中です。

 

すさんだ生活を送る、すっごい強い主人公・亜久里四郎(あぐり しろう)。

彼の元へ、すっごい強い老紳士・根古長吉(ねこ ちょうきち)が現れます。

この老紳士こそが「長靴をはいた猫」・・・超大物フィクサーの隠し子である主人公に遺された遺産だったのです。

 

やたら強いじじいフェチの方ならチェックしておきたい漫画なわけですが。

 

『蟻の王』第1話を見てみましょう!

主人公の四郎はすさんだ生活を送っているだけあって、やたらみんなに恨まれています。

一人暮らしをするアパートの壁は落書きだらけ。

自宅も頻繁に嫌がらせを受けているようで、帰宅時もすぐには自宅に入りません。

 

四郎は、まずアパート2階の自室を見上げて部屋を確認し、窓に灯りや人影がないか確かめてから帰宅していました。。

 

帰宅前、自宅に侵入者がないか確認する。

これは、サバイバルするためにとても大切なことです。

もちろん、侵入が認められれば家には入らず即通報です。

 

が、そこはまあフィクションの主人公。

「よーう、誰だ」と自宅へ帰った四郎は、侵入者である根古さんとエンカウントしています。

畳に正座して待つ根古さんの佇まいは、なぜだろう・・・ちゃぶ台こそないもののメトロン星人を彷彿とさせるものがありました。

 

まあ、多くの侵入者は、根古さんみたいに畳に正座して向き合ってお話ししてくれる訳がありませんが。

 

警視庁の発表を見てみましょう!

 

 

警視庁によると、侵入者とエンカウントして被害にあう侵入強盗は平成28年中に811件発生。

侵入強盗のうち、さらに身体的被害も受ける強盗殺人・致死、強盗傷人、強盗強姦は156件発生しています。

 

もともと危害を加えるつもりのない侵入者だったとしても、侵入者自身がパニック状態になれば、どうなるか分かりません。

侵入者は侵入のためにバールやドライバーなどを所持していることもありますが、

これらはエンカウントした際には凶器に変わります。

つまり、最悪の事態を自宅で迎える可能性もあるわけですね。

 

また、同じく警視庁の発表によると、一般住宅に対する侵入窃盗の発生件数は一日あたり約107件。

うち、3分の1が不在中に侵入する空き巣です。

最近では、有名人が不在中の自宅に侵入される被害も相次いでいます。

 

不在中の侵入なら、侵入強盗やそれにともなう身体的被害は回避できます。

しかし、自宅に侵入されたという事実はそれだけで十分重いですよね・・・

 

窃盗被害の可能性は言わずもがな。

侵入されたという生理的なダメージ。

場合によっては、転居の必要もあるでしょうし、それにともなう生活基盤の変化も見逃せないダメージです。

 

侵入を防ぐにはどうすればいいのか?

 

 

侵入されない工夫や侵入の形跡を確認する工夫は、『蟻の王』第1話にヒントがあります。

 

四郎の部屋は2階ですが、階段は全部崩れていて手すりには鉄条網があります。

「難易度高」な階段です。

上がった先の通路には、古典的なワイヤーのトラップ。

ドアノブにはカミソリ。

これで侵入を思いとどまらせるだけでなく、もし血痕が残っていれば、侵入しようとした者がいたことを知ることができます。

 

まあ、ぶっ壊れた階段とかワイヤートラップとかは共有部分の損壊に当たりますし、

専有部分の部品とはいえ、ドアノブのカミソリもリフォームとしてはどうなの・・・?って感じなので、直接これらをオススメするものではありませんが。

 

要は。

入りにくくする。

入られたことを分かりやすくする。

この2つが、サバイバルの大きなヒントなわけです。

 

入りにくくする基本は施錠です。

驚くことに、無施錠による侵入被害はかなり多いのです。

四郎も、敢えてではありますが無施錠でした。

 

もちろん、防犯アイテムを使うのも有効ですが、これらは日々進歩する悪のテクニックとのいたちごっこでもあります。

それよりも大切なのは、侵入されない環境づくりでしょう。

侵入者は必ず下見に訪れ、侵入しやすい環境にあるターゲットを絞ります。

 

01:留守か?

02:侵入しやすいか?

03:逃げやすいか?

 

これらが侵入者の下見のポイントです。

玄関や窓が物陰に隠れていたり、ベランダや窓へ届く足場があれば、侵入ポイントアップ。

玄関まわり、窓まわりはお片付けしておきましょう。

 

誰もが選びがちな駅近物件は、侵入者にとっては逃げやすく好条件な両刃物件だったりします。

物件選びの際はぜひ頭の片隅に。

 

ゴミ捨て日が守られていない物件も、住民同士の目の行き届かない無法地帯として侵入ポイントアップ。

日頃からご近所さんと挨拶をして、ゴミの日は守りましょう。

秩序が保たれた場所には、侵入しにくいものです。

 

このように、侵入されない環境づくりに努めることが大切です。

 

帰宅時を狙われないように!

 

 

帰宅と同時に侵入されるケースもよく聞かれます。

特に、女性や子どもは狙われやすいと言えます。

 

スマホのながら歩きはせず、後ろを確認しながら歩く。

オートロックのエントランスは一人で入る。

ドアの開け閉めは周囲を見回し、誰もいないことを確かめてから素早く。

部屋に入ったらすぐ施錠。

 

侵入の隙を与えない習慣を身に付けておきましょう。

 

侵入されたことを分かりやすくするために!

「不在時に侵入されてる?」と感じるようなことがあったら、ちょっとした仕掛けを。

ワイヤートラップやカミソリよりも、セロハンテープがオススメです。

 

目立たないように、玄関扉と扉枠をセロハンテープで留めておきます。

もしも玄関から侵入されたなら、セロハンテープが剥がれているはずなので、すぐに分かります。

 

もし、セロハンテープが剥がれていたら、屋内にまだ侵入者がいて出くわす可能性も・・・

すぐに部屋に入るのは危険です。

 

まとめ

サバイバルするためには強さも必要かもしれませんが、一般人にとっては用心することのほうが重要です。

 

自宅に侵入者がいないか?

侵入された形跡はないか?

侵入しようとしている者はいないか?

 

常に用心を怠らず、よく確認してから「ただいま」と言いたいものです。

サバイバルポイント

部屋を荒らされてないから侵入されてない、ではありません。

何も無くなってないから侵入されてない、ってことでもありません。

盗聴器を付けられているかもしれませんし、IDやパスワードを盗まれてるかもしれません。

熟練のナースは、注射したことを患者に気付かせないと言います。

盗まれたことに気付かせないのが、プロの泥棒かもしれませんね。