帰り道というのはついつい気がゆるみがちなもの。
しかし、多くの場合、帰り道はつまり夕刻の暗い道なんじゃないでしょうか。
暗い夜道で油断をしてたら、危なくないわけありません。
ということで、駅からの帰り道に出会うかもしれないクライシスにちょうど良い護身術について、ちょっと知っておきましょう。
テキストは「花のあすか組」第一巻。
主人公の九楽あすかの使用武器が、今回参考にする護身術です。
「花のあすか組」は・・・あらすじが難しいぞ!
美少女任侠漫画と言ったらいいのかもしれない。
元いじめられっこで現歌舞伎町の女王の主人公が、貴族っぽいヒバリ様率いる組織にあらがいつつ、戦って友情があってというお話。
戦いは時に、プロの皆さんともしちゃうことになります。
プロの皆さんは、お届けで男性ですから、小柄な少女であるあすかは分が悪い。
そこで、あすかはオリジナルの武器を使用して戦います。
一巻のエピソードであすかが使った武器とは、
砂をつめた革製の巾着袋。
砂がぎっしり詰まった巾着袋をぶんぶん振り回し相手を攻撃するのです。
相手にとっては、巾着袋の軌道上に入るとヒットしてしまうので、間合いに入りづらくなります。
相手との距離を取り、捕まれないようにするのにも有効。
なかなか優秀な武器です。
あすかの使った巾着袋の武器の威力は、遠心力によるもの。
遠心力とは、物体が円運動している時に外へ向けて受ける力のことで、バケツに水を入れてぐるんぐるんしてもバケツの水はこぼれないというアレです。
遠心力の威力の凄さを知るには、室伏広治さんにお出ましいただくのがよろしいでしょう。
つまりハンマー投げです。
ハンマー投げは、男子が7.26kg、女子4kgのハンマーを3回転ないし4回転して投げ、その飛距離を競う陸上競技。
回転する際、選手を固定点として円運動をするハンマーには遠心力がかかります。
その力は、選手本人の体重の約3~3.5倍にもなるそう。
例えば、アテネオリンピックで85mの記録的を出した室伏選手の投てきにおいては、約300kgもの力が加わっていたことになります。
そこから生み出されるスピードは、なんと時速100km!
こいつはすごいぜ(ゴクリ)。
振り回される砂入り巾着袋の威力がおわかりいただけたでしょうか。
小柄な女子中学生であるあすかの力でも物騒な男たちを撃退することができてしまう砂入り巾着袋の力とは、こういったものだったです。
砂入り巾着袋の良いところは、一般的には武器ではないというところ。
世の中、物騒になったもので、うっかりすると職務質問されちゃいます。
護身用ナイフなんて持ってた日には、いろいろと面倒なわけです。
その点、砂入り巾着袋なら、甲子園の砂とか、泣き砂とか、そういう感じでギリいけそうかもしれません。
ただし、検疫的にはアウトなんで、海外旅行の際には持っていけませんね。
あと、デメリットとしては、結構重い。
さらに、巾着から砂が漏れたら、鞄の中身が鳥取砂丘です。
これは悲しい。
そこで、あすかの砂入り巾着袋を応用して、もっとデイリー使いにぴったりな護身を考えてみました。
例えば、買い物袋。
買い物袋に、何かものを入れてぶんまわしてみてください。
リーチもあるし、中身によってはこっちが過剰防衛とられそうなほど、威力があります。
つまり、帰宅時に駅前のコンビニで缶コーヒー(スチール缶が好ましい)を買うのは護身のためということですよ?
単純に、鞄を振り回すのも同じく効果があります。
買い物袋を振り回すのも鞄を振り回すのも、実際に女性向けの護身術として各都道府県庁警や護身術道場で推奨されているものです。
さらには、こんな応用編も。
ゲリラ豪雨でアンダーパスに取り残された車中に閉じこめられる事故がよくあります。
このようなケースをはじめ、車のウインドウなど窓ガラスを割る必要がある場合。
買い物袋や靴下に小銭を入れて、それを振り回したたきつければ窓ガラスを割ることができます。
買い物袋、靴下、小銭。
これらは常に所持していても不自然ではありませんので職務質問もどんと来いですし、いつでもすぐに準備できるものです。
いざという時、手にした袋があなたを救うかもしれません。
袋と遠心力で、サバイブしていきましょう。
そして、帰り道ほど気を抜かずに。
明るい道を通りましょう。
最近では、イヤホンにスマホで帰宅する女性が、自宅の玄関を開けるところまで後を尾けられてそのまま襲われる、なんて世も末な事件も起こっています。
どんな護身術も、無警戒では使えません。
悲しいことだけど、世界からはみ出た者たちは存在します。常に周囲には気を配りましょう。
サバイバルポイント
買い物袋(巾着袋)、靴下、小銭(スチール缶コーヒー)。
暴漢も撃退できるし、もしもの場合は車の窓も割れる!頭に入れておこう。