皆さん、銃なしで小動物、捕まえられますか?
日本国内でいざサバイバルってなった時に
我々がまず思うのは「銃社会ズルイわ」ってことだと予想します。
日本で手に入る武器といったら刃物に鈍器がいいとこ。
決して銃社会にはなって欲しくないけれど、サバイバル時の食糧確保においては、銃ほど役に立つものはなさそうです。
文明が崩壊するほどの状況なら銃が手に入る可能性もなきにしもあらずですが、
まぁそれでもかなりの運が必要でしょう。
さすがに素手で小動物を捕えるには超絶的な身体能力が要求されそうなので、
一般人としては何か道具に頼りたいところ。
しかも一般人には“絶”とかは無理ですので(気配が消せない)、やはり遠距離から何とかしたい。
他の飛び道具といえば……弓?
高校の弓道部の部室でも行けばあるかもしれませんけど。
しかし弓は撃つということ自体、銃とは比べものにならないくらい高難易度。的を狙うのも当然困難。実用的とは言い難い。
弓つながりでボウガンとかも思い浮かびますが、やはり日本での入手は苦しいです。
そんな私たち日本人は非常時に肉を手に入れることはできないのでしょうか?
いきなりベジタリアン?
そんな不安にかられて夜も眠れないアナタには、自然と共に生きる漫画、
『ゴールデンカムイ』1巻 第6話「迫害」
というエピソードに出てくる、棒のみでウサギを狩るシーンのご紹介です。
『ゴールデンカムイ』は、
日露戦争帰りの主人公・元陸軍兵士の自称『不死身の杉元』が、
北海道の小樽で生粋のアイヌ少女・アシリパさんと出会い、
サバイバルなバトルとクッキングを展開していく、2016年話題の野田サトル先生の作品です。
麗しき自然派アイヌっ娘、アシリパさんは、もともと銃など所持していないので、自然にあるものと知恵だけで、小動物を捕えていきます。
①棒だけでウサギを捕まえる
最初に、気づかれないようにある程度近寄る必要がありますが、そこは各自努力してください。野生動物との気配の探り合いになりますが、ここはもうニュータイプになった気持ちで間合いを感じ取りましょう。
近づけるところまで近づけたら、ウサギの頭の上の方を狙って棒を回転させるようにして投げます。コツは、頭の上をかすめさせるように投げる、ことです。
するとウサギは、鳥に襲われると勘違いして頭を雪に突っ込んで動かなくなるとのこと。
一瞬、動きが止まったところを、間髪入れずにオラァーッとワシ掴みです。
このウサギの習性を利用した狩猟法は、アイヌでは勿論、アメリカでも「ラピッドスティック」として行われている方法らしいです。
しかしこれ、雪があったから成立しているような気がするので、あまりに開けた隠れるところのない平地じゃ駄目な気がします。ウサギ、きっと全力でダッシュします。頭を突っ込める程度の雪や草があるところで狙うのが吉、でしょうか。
これなら、多少の体力は必要そうですが、銃がなくてもチャレンジできそうですね!
②やっぱり棒だけでタヌキを捕まえる
もうひとつ、棒を使った狩猟法を。
タヌキも棒だけで捕まえられます。このシーンは4巻第36話「役立たず」に出てきます。
まずはタヌキの巣穴を見つける必要がありますが、そこはやっぱり各自努力してください。
アシリパさんは言います、
「枝の先っぽを割り、くさびを打って少し広げておく。『毛よじり』という道具だ。」
細長い木の枝の先を4つくらいに割って、その中心に楔として石とかを打ち込んだ道具です。
それをタヌキの巣穴に突っ込みネジネジと回すと、タヌキの毛が絡まって、簡単に引っ張り出せるとのこと。
ほぼ体力を使わずに、捕獲段階では血を見ることもなく、しかもスマートに。
アイヌの知恵、すごい。。。
タヌキは死んだふりをして油断させる上に、肛門でも息をするらしいので、絞め殺す場合は肛門にも棒をつっこんでおくのがアシリパさん流。
アイヌの知恵、こわい。。。
全てを道具に頼っている、というよりも、お金で食糧自体が買えてしまう現代っ子には、
発想自体がなかった、としか言いようがありませんが、知恵を絞れば、道具がなくても意外と何でもできてしまうのかもしれませんね。
ウサギを捕えたあとのサバイバルグルメは、ダクトテープ氏が紹介していますので、
>マンガ『ゴールデンカムイ』 を読んで自然の中でグルメできる食材(肉)を学ぶ
を参考にしてください。
サバイバルポイント
ウサギの習性を利用すれば、棒だけでも捕まえられる。